公益社団法人 日本海員掖済会 宮城利府掖済会病院

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【第54号】道元禅師の勧める感染対策

 道元禅師は正法眼蔵の『現成公案』の中で『自分から動いて悟りを得ようとするのは迷いである』と語っている。そうであるならば何故座禅などの修行をしなければならないのか。これが昨今の当方の疑問である。過去に同じような疑問を持つ人がいたようで、正法眼蔵『行持 上』では唐の宣宗が僧侶として修業していたころ黄檗禅師に同じような質問をして平手打ちを食っている。また『仏性』では『修行しない者にも仏性があるならば、なぜ真意を極めた人がさらに修行しなければならないのか』と問うた多くの修行者たちが道を誤ったと書かれてある。道元禅師はこれを恨み深い問題であると述べている。この恨み深い問題について年末年始考えてきて年明け現時点での当方の理解は、どうやら日々の決められた動きを続けていく存在であることが大事だということである。

 昨今の病棟ではコロナウイルスに罹患する患者が増えているが、いずれは減っていく時が来る。般若心経ではそういうことを不増不減と言っている。病棟スタッフの方々は院内感染は不増不減だと思い与えられた日々の業務を黙々とこなし、患者様は療養に黙々と専念する。これが道元禅師の勧める感染対策なのかもしれない。

発行日:2024.01.09