公益社団法人 日本海員掖済会 宮城利府掖済会病院

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院長挨拶

2024年1月
院長 菅野 明弘

 令和6年の年頭にあたり謹んでご挨拶を申し上げます。

 昨年はロシアによるウクライナ侵略戦争に加え、イスラエルのガザ侵攻まで加わり、いまだに終息の兆しも見えません。各国の食料やエネルギーの価格高騰をもたらし、我々の日々の生活も大きな影響を受けています。

一方、新型コロナウイルス感染症との闘いは5年目を迎えました。オミクロン株に変化したことにより重症化率も減少し、蓄積された経験による対処法が浸透していることなどから、感染症法上の2類相当から5類へ移行しました。ウィズ・コロナの生活に舵が切られましたが、夏には第9波の際に医療逼迫が起こり、秋にはインフルエンザ、そして現在も第10波発生の兆しがあり、医療の現場では、引き続き感染症対策の継続が求められています。この為、第9波収束後も無制限ではなく、予約制での面会を再開しました。(流行状況により、タブレットを使ったWeb面会をお願いする場合もあります。)

 当院は、令和4年秋までは新型コロナ患者の入院治療には参加せず、「通常医療」を最大限供給することに加えて、積極的に発熱外来やワクチン接種を 行うことで、地域の医療崩壊防止に貢献して参りました。しかし、令和4年夏以降の第7波と第8波では宮城県における医療逼迫が大変厳しいものと なった為、新型コロナウイルスを中心とした感染症への対応力を強化し、陰圧装置付きのコロナ病床を設置し、この事態に対応することとしました。こ のように4年間にわたり新型コロナ感染症と必死に闘いながら、感染症対策や医療安全を軸とした地域連携強化を進めて参りました。その成果として院 内連携も高まり、当院の医療レベル自体が底上げされ、向上してきているものと自負しています。お陰様で「コロナ医療」と外科手術を含めた「通常医 療」とを両立させながら令和6年を迎えることができました。本年も全職員一丸となって頑張っていきたいと思います。

 令和6年の干支は、甲辰(きのえ・たつ)です。「甲」は、種子がまだ固い殻に覆われた状態を意味し、草木の芽生えと成長の始まりを感じさせま す。 辰(たつ)は、空想の生き物ですが力強く飛翔し幸運をもたらすイメージがあります。今年こそ、戦争とコロナ禍で停滞し続けていた世の中に、希望が 芽吹き明るい未来に向かって跳躍する始まりの年にしたいと願います。

 最後になりますが、掖済(導き・助ける)の精神に基づき、親切・丁寧な医療を心がけます。しっかりとした、安全で良 質な医療をお届けし、地域 の皆 様のご期待に添う令和6年にしたいと存じます。今後ともお力添えを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。