一般社団法人 日本海員掖済会 宮城利府掖済会病院

【第18号】酒飲みの立場よりメタボリックシンドロームを語る


先日、塩竃医師会の産業保険研修会にて『メタボリックシンドローム』について、『医師としての立場』より講演をし、また利府町の『十符の里祭り』では『医師としての立場』より『メタボリックシンドローム』について説明をした。しかし、『酒飲みの立場』からすれば私自身も『メタボリックシンドローム』と対峙せざるを得ない立場である(当院のファットスキャンではかろうじて内臓肥満は否定されているが…)。というのも最近日本ソムリエ協会の教科書を読んであることを学んでしまったからである。チョコレートやタルトなどのデザートに合うワインの存在を知ってしまったのである。ワインの発酵途中でブランデーを加えてブドウの甘さを残したヴァン ド ナチュール、ブドウとブランデーと一緒に発酵させたリキュールワイン、それにポートワインなどアルコール度を高めた『酒精強化ワイン』の類がそれである。以来デザートタイムには『酒精強化ワイン』を注文することに懲りだした。以前にも増して『メタボリックシンドローム』のリスクが高まった訳である。

とにかく安く、保存が効き、アルコール度が高く一回で飲める量も少ないなど、コストパフォーマンスは抜群の『酒精強化ワイン』である。熟成物ではコクも申し分ない。某レストランで飲んだ1974年のコルヘイタ(樽熟7年以上のタウニー ポート)はアプリコットのようななんともいえない旨みがあり、底に残っている澱まで飲み尽くしてしまった。そんなことで甘党の私にぴったりの『酒精強化ワイン』であるが、フランス料理、赤ワインにデザートタイムの『酒精強化ワイン』まで加えたのでは『メタボ』は大丈夫かとさすがに私も不安になる。『酒の神バッカス』が私に牙をむくことはないのだろうか。

救いの神は『甲州の白ワイン』かもしれない。山梨でとれる日本固有のブドウ『甲州』で作られる白ワインは無色透明。香りも弱く日本酒に近い。週末限定の『甲州の白に和食』の組み合わせならメタボを回避できるのではないかと考えている。しかし、時は秋。『バッカス』は『ジビエ料理』、『ボージョレーヌーヴォー』など次々と刺客を送ってくる。私の『メタボリックシンドローム』との戦いは苦戦模様である。

発行日:2007.10.22