公益社団法人 日本海員掖済会 宮城利府掖済会病院

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【第45号】星雲とミドリムシのイメージで整理中

 振り返ってみれば当方の人生は失せ物との闘いであった。頻繁に物をなくすのは子供の頃から。財布、鍵、手帳、スマホなどはすべて腰のベルトにひもでつなげてある。傘は絶対に店の傘立てには置かず持ち歩く。そんな当方であるから学会の事務局長の仕事は大変であった。領収書を紛失しないようにと必死だった。この度学会事務局長の仕事は後進に道を譲ることにしたが最後になってやってしまった。収支報告書を提出する段になって特別の注意を払って整理していたはずの領収書がそっくり見当たらないのである。年度末になって領収書が見つからない場合は使途不明金にして頂くと覚悟を決め部屋の整理から始めることにした。散らかり放題であった当方のデスクの上もすっかり綺麗になった。領収書はレシピを整理して空になったクリアファイルに入っていた。クリアファイルの背表紙を変えなかったのでレシピとして整理されていた為にみつからなかったのである。今回の領収書創作劇を通して正しくラベルを貼り、見える化し、縦に並べ正しい物のアドレスに戻すということが大切であることを痛感した。

 整理が苦手な一方で、海洋生物が海に漂流しているビニール袋を口にして命を落としていることに心を痛めている。物をすてて自分がすっきりはするが、捨てられたごみはどうなるのかを考えると手放しで断捨離には賛同しがたい。またビニール袋も郵便物が届いたら即ゴミ箱行きではなくてもう一度役に立ってもらいたいという思いもあり。透明のビニール袋は三角に折りたたんで再利用をしている。郵便物の自分の住所氏名が書いてある部分は保存し自分の持ち物のラベルに利用している。もしかしたらもの同士が反応することで物は整理されていくのではないか。宇宙のちりが集まって星雲ができるように一か所に集めれば星雲ができるようにものも整理されていくのではないか。その星雲に最終的にアドレスがつけば物は整理されていくのではないか。

 最近は物をアドレス通りに戻す行為は進歩していると思う。ミドリムシを行動規範にしているのがその理由である。その場を整理し綺麗にしながら移動するのである。ただ現状ではすべての物のアドレスの決定は未完成。いわばサグラダファミリア状態である。当面ミドリムシ的自浄作用を発揮しながら、アドレスの決まっていないものは星雲を作って行けばよいと思っている。

 とは言っても物が減らないことには部屋は片付かない。部屋整理のカリスマ近藤麻理恵さん曰く『書類は原則全捨て』。捨てられない理由は過去への執着と未来への不安の二つであると。当方の場合、書類を捨てられない理由は『仕事をしなければならない』『頑張らなければならない』不安であると思う。令和元年の5月の10連休は部屋の整理にあてる予定だが、『仕事をしなければならない』の呪縛から解放され心の断捨離を行えば多くの書類はおのづとゴミ箱に向かうであろう。解放されるかな・・・、解放させてもらえるかな・・・。

発行日:2019.07.16